マスクは踊る

「マスクは踊る」東海林さだお

・・・マスクをしていると口は見えない。ということは、口のほうはどうにでもなるということになる。ということは、会社で上役に叱られている場合、目には恭順の意を精一杯込めているが、マスクの陰で「このバーカ」と笑っていてもいいことになる。・・・(本書帯)

 

マスク~のタイトルはついていますが、2年前~「令和」が始動したあたりからの世相を鋭く、そして優しく?見つめるショージワールドです。

 

・・・日本は「ズルの時代」に突入した。

日本はいまズルまっ盛り。

いまの日本人は「うまく立ち回る」ことばかり考えるようになっている。

かつての日本は「恥の文化の国」と言われていた。

行動の基準を恥に置いている国であると。

恥だけはかきたくない、みんなそういう思いで生きてきた。

恥をかくぐらいなら腹かっ切って死ぬ、という人さえいた。・・・

 

「ズルの時代」”恥„がなくなった~の章は、いろんな謝罪会見や言い訳?を見聞きする機会が多くなった現代社会への痛烈な批判にあふれている。

「令和の”チン„疑惑」電子レンジと安倍内閣~もツ―レツなショージ流批判ですね。

 

本書表紙帯にある「恥ずかしい部分、隠してますよね。」~は、マスクやいろんな手段を講じて?感染源?危険部位?や、見られたくない部分を覆っている行動と、それがまかり通る時代を「会議は踊る」をもじって皮肉っているのだなぁー。