言語学バーリ・トゥード
言語学バーリ・トゥード Round1 AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか 川添 愛
・・・ラッシャー木村の「こんばんは」に、なぜファンはズッコケたのか。ユーミンの名曲を、なぜ「恋人はサンタクロース」と勘違いしてしまうのか。日常にある言語学の話題をユーモアあふれる巧みな文章で綴る。・・・(本書帯)
「なんか変わったタイトルだな?」が新聞書評で見かけた感想です。
でも、面白そう!で読み始めたら・・・ナンジャ?こりゃあ?、本書帯のように抱腹絶倒必至!とまではいかないが、かなりツボに入りました。
マニアや、ある程度の年齢層にしか受けない?と思われるネタを相当ぶち込んできます(マニアじゃないが~オモシロい)。
かつて見たプロレス放映を思い出しながら、本書のプロレスネタにニヤニヤ。
タイトルにある「バーリ・トゥード」について、結局はハッキリとした説明もなく、読者が知っているものとして進行するスタイルも「言語学者」の仕掛ける技の術中にハマっている?。
・・・文の末尾に「・・・」、つまり三点リーダーをつける相手にムカついている人たちの声を紹介する記事を読んだ。仕事のメールとかLINEとかで「そうしていただけるとありがたいんですが・・・」とか「それでも構いませんが・・・」とか、「できれば、そうしてほしいんですけど・・・」など、語尾をぼかしたメッセージを送ってくる相手にブチ切れている人が多い、という内容だ。まあ確かにウザいが、問題があるのは三点リーダーを使うことそのものではなく、むしろ「私ははっきり言いたくないので言いませんが、あなたも社会人なんだから、私が何を言いたいか、だいたいわかりますよね?いやいや、何が何でも正しく察せとか言っているわけではないですよ?そもそもあなたの理解が正しいか間違っているかに関して、こっちは何にもいいませんからね。だって、後からこっちが責任取ることになったら面倒じゃないですか。あなたが私の言いたいことを勝手に解釈して行動して失敗したら、こっちは即座にハシゴ外しますんで、そこんとこ4649」という思考の方だろう。・・・(P.198)
「・・・」多用する我が身にドキリ!。
後で「文字越しに表情を出す」ための苦肉の策~とフォローされていますが・・・(そうなんです!)。
AIと張り合う?ための必読書?。
Round1~ということなので、Round2以降も期待します。
「読むなよ、絶対に読むなよ!」