天災は忘れた頃にやってくる

2021年10月17日(日)日経文化面コラム~うたごころは科学する~坂井修一

・・・「天災は忘れた頃にやってくる」。物理学者で随筆家でもある寺田寅彦の有名な言葉だが、もうひとつ、彼には「文明が進むほど天災による損害の程度も累進する傾向がある」というものある。こちらはそれほど知られていないようだ。・・・

 

先日、携帯電話キャリアのシステムトラブルで、通話はモチロン、メール、支払い・決済等が出来ずに、社会・経済活動に支障をきたし、復旧にも時間がかかった・・・件がありました。

普段から当たり前に使っている機器が、突然使えなくなったら焦ります。

当方、使用キャリアも違い、スマホ利用も最低限レベル?なため、へーそうなんだ的に見ていたが、よくよく考えたら一大事。

 

・・・社会を支える物理インフラや情報システムが高度であればあるほど、これが破壊されたときの損害は大きい。道路や鉄道の不通。断水。停電。情報通信の遮断。医療崩壊。・・・

 

物理的に建物や設備を破壊しなくても、ネットワークを攻撃するサイバーテロは、このようにインフラを使用不可にしてしまう。

意図的ではなくても、地震等の自然災害が原因の場合もある。

太陽磁気嵐が巻き起こす、キャリントン・イベントなる災害を知ったのは、ちょうど昨年の今頃です。

 

コロナ禍が、おそらく収束に向かいつつあるこの時期で、安堵の気持ちが大きいが~あらためて「天災は忘れた頃にやってくる」なのか。