あやうく一生懸命生きるところだった
「あやうく一生懸命生きるところだった」 ハ・ワン=文・イラスト 岡崎暢子=訳
・・・あと10分我慢して登れば山頂だと言われて ひぃひぃ登ったのに 10分たっても頂上は現れなかった。 もう少しだよ、本当にここからあと10分だから~。
その言葉にダマされながら 40年も山を登り続けてきた。 ここまで登ってきたついでに もう少し登ってみることもできる。
必死に登り続ければ 何か見えてくるかもしれない。 でも、もう疲れた。 気力も体力も底をついた。
チクショウ、もう限界だ。・・・(本書カバー)
1ウォンでも多く稼ぎたいと、会社勤めとイラストレーターのダブルワークに奔走していたが、「こんなに一生懸命生きているのに、自分の人生はなんでこうも冴えないんだ」とやりきれない気持ちが限界に達し、40歳を目前にノープランのまま会社を辞めフリーのイラストレーターとなった作者だが、仕事のオファーは無く、さらには絵を描くこと自体それほど好きでもない決定的な事実に気づく・・・と、目も当てられない状態。
しかし、韓国の過酷な競争社会で、作者は3浪したとはいえ、曲がりなりにも有名美大を卒業しているので有能な人物かと思います。
でも現実は厳しかった・・・。
マイナス自己啓発本?~読み手の年齢・環境によって捉え方がかなり変わってくると思います。
とても読みやすいが~誰にでも薦められない気がする。
この手の本が求められる社会は、成熟~衰退移行社会、超格差社会・・・いずれにしても、将来に希望が持てる社会ではない気がしました。
徴兵制度で2年間兵役に就いた・・・と作者は語るが、この2年間については皆目記述がありません。
書きたくないのか?書くほどではないのか?ここで擦り減ってしまったのか・・・。
詳細プロフィール不詳の作者は、ヒョッとしたら韓○政府が世論懐柔のために仕立てたエージェントなのかも?~と深読みしてみる。