ハンチバック

第百六十九回芥川賞受賞作「ハンチバック」市川沙央

・・・厚みが3、4センチはある本を両手で押さえて没頭する読書は、他のどんな行為よりも背骨に負荷をかける。私は紙の本を憎んでいた。目が見えること、本が持てること、ページがめくれること、読書姿勢が保てること、書店へ自由に買いに行けることーー5つの健常性を満たすことを要求する読書文化のマチズモを憎んでいた。その特権性に気づかない「本好き」たちの無知な傲慢さを憎んでいた。・・・

 

主人公は「ミオチュブラー・ミオパチー」という難病を患う女性~おそらく作者本人の投影かと思われます。

やはり本は、デジタルじゃなくて紙の本だよねー・・・と思っていたところを痛撃。(>_<)

文学表現?での願望~内容も衝撃的?です。

改善されてはいるが、本の世界に限らず世の中は、まだまだ健常者優位主義(マチズモ)。

いろんな意味で話題だし問題提起作でした。