戦争と経済
「戦争と経済」舞台裏から読み解く戦いの歴史 小野圭司
第一章 信長は合戦を金で買った 戦争のミクロ経済学
第2章 欲しがりません勝つまでは 戦争のマクロ経済学
第3章 離れですき焼き 戦争の財政学
第4章 戦時の錬金術 戦争の金融論
第5章 金庫から打ち出の小槌まで 戦争の銀行論
第6章 さんまを味わう傍らで 戦争の産業論
第7章 秀吉が授けた知恵 戦争の通商・貿易論
第8章 傭兵は消え去らず 戦争の公共経済学
第9章 彼らはすでにワシントンにいた 戦争の経済思想
リストの中にある本を1冊差し上げます~ということで選んだのが本書。
難解かも?と思いつつも読みだしたら意外?と面白かったです。
歴史や政治的背景、軍勢の大小や、駆け引き、兵器の性能~で見がちな「戦争」「戦」を経済面から見ると・・・興味深い。
「戦争」には軍資金が必要~そもそも「軍隊」は存在するだけでもカネがかかる。
日露戦争当時の戦艦三笠一隻で現代のいずも型護衛艦37隻分に相当する国家予算を費やしたようです・・・マサに国を挙げての戦いだった。
戦争当事者は軍資金の捻出(古代~近代は戦利品・分捕り品)のため~軍事国債・増税・・・に懸命に取り組む。
本書を読みながら、為替や株価変動は、平和が保たれている状態での国際間争いの結果~と思った。
「戦争」と「経済」は、分けられない密接な関係がある。
「戦争」は究極の外交手段というが、「経済」は戦火を交えない分捕りか・・・。