まさかの税金

まさかの税金 ― 騙されないための大人の知識  三木義一

・・・増税、減税と手取り、インボイス制度、ふるさと納税など、「税」は私たちの身近にある。庶民がせっせと働いて真面目に納めている税金、その使い道を決める議員がズルをするのは許せない。しかも、税金の制度は、政治家や富裕層ばかりが得するようにつくられていないか。はたまた、庶民が勘違いしている盲点はないか・・・(本書カバー)

 

新聞紙上(北陸中日新聞)で執筆されたコラムをまとめたのが本書。

そのコラムは読んでいるが、さらに詳細に説明が加わっています。

永遠に「フリーウェイ」にならない日本の高速道路や免税品店のトリック・交際費の原点等・・・ブラックジョーク?かと思うような現実が綴られる。

 

・・・ピアスの『悪魔の辞典』に確定申告はない。万一あったとしても日本の実態を描くのは不可能だ。

【日本の確定申告】(悪魔による解説)

給与所得者だけでも5900万人いるのにすべての確定申告者数は2200万人。申告納税制度と自称しているのに、なんという少なさ。戦後、アメリカから申告納税制度の採用を強要されたが、これに徹底的に抵抗し、最後の土壇場に年末調整制度を導入したのが、旧大蔵省。これに連動して、給与所得者の必要経費の実額控除も認めず、源泉徴収率も精緻で複雑にし、なるべく申告しないでもすむようにしてきた。そのおかげで大半の給与所得者は申告不要で税のことは忘れ、野球の世界大会に没頭し、パンとサーカスの日々である。申告する人はささやかな還付か、さらなる納付が必要な人で、後者は昨年自分が努力して稼いだことを心から後悔する。不幸な国である。・・・(P.142)

 

地震で被災した能登地方を、10年間は消費税0%特区にしては?との内容がありました。

非課税ではなく税率を0%にすることで、仕入時の消費税分が戻るという・・・可能ならば、このような施策もありかと思ったが、どうなのでしょう。

一年でもっとも「税」を意識する時期でもあるので・・・ムタムタ思います。