世界しあわせ紀行
「世界しあわせ紀行」 エリック・ワイナー 関根光宏[訳]
・・・不幸な国(イラク・アフガニスタン等)ばかり取材してきたアメリカ人ジャーナリストが、人々が最も幸せに暮らす国を探して旅に出た。訪れるのは、国民の幸福度が高いスイスとアイスランド、逆に低いモルドバ、富裕国カタール、国民総幸福量を国是とするブータン、多くの西洋人を魅了するインドなど10カ国。各地で出会った人々や風習、哲学をユーモラスに紹介しながら、幸せになるために必要なものとは何かを探る。・・・(本書カバー)
読み始めのオランダ~スイスは、やや冗長・・・だったが、ブータンあたりから面白くなってきたと思います。(失礼)
チョッと上から目線のしあわせ探し?。
オランダ⇒幸せは数値
スイス⇒幸せは退屈
ブータン⇒幸せは国是
カタール⇒幸せは当たりくじ
アイスランド⇒幸せは失敗
モルドバ⇒幸せは別の場所に
タイ⇒幸せとは何も考えないこと
イギリス⇒幸せは未完成
インド⇒幸せは矛盾する
アメリカ⇒幸せは安住の地に
訪問国の見出しは以上です。
「幸せはお金で買えることもあります。でも、その考えは捨て去ることです。お金は目的を達成するための手段です。お金を目的そのものと考えてしまうところに問題が生じます。幸福は人と人との関係です。西洋流の考え方では、その関係のためにお金が必要だということになりますが、それは違います。なにより大切なのは信頼関係です。」P.153(ブータン)
幸せや喜びというのはアッラーの御手に委ねられるべきもので、自分がどうこう言うべき問題ではないからだ。もしも幸せなら、それは神の意志によるものであり、つらいと感じるのであれば、それもまた神の意志というわけだ。P.195(カタール)
インドでは、貧しいのは運命、神様や、前世で積み重ねられた悪業のせいだと考えられている。一方アメリカでは、貧しさは個人的な失敗や人間的欠陥のせいだと考えられている。P.484(インド)
ちなみに「世界幸福度ランキング」というのがあって、2025年版の日本は世界55位/140ヵ国だそうです。
幸福とは?その基準は何か?そもそもランク付け出来るのか?。
思想や環境の違いで単純に比較するのは困難だと思いました。
自分自身が感じている満足や充足感・・・幸せ。
著者は特派員として日本滞在歴もあるが書中に「日本」は登場しません。
幸せな国として見られているのかも。(アイロニー?リアル?)