長く読まれる本を
2025年6月11日 日経紙「私の履歴書」⑩ 早川書房社長 早川浩~
・・・売れ残ったり、返品されてきたりした本の整理のためである。積み上がっている本があった。米作家セオドア・ドライサーの「アメリカの悲劇」。(中略)映画「陽のあたる場所」の原作で20世紀米文学の金字塔といえる作品だ。(中略)よい本が売れるわけではないという現実をまのあたりにした。(中略)その一方で、刷れば刷るだけ売れる本があった。イアン・フレミングの「死ぬのは奴らだ」。英国情報部のスパイ、ジェームズ・ボンドが活躍する「007」ものの一つである。・・・
スパイものがよくないとは思わないが、売れ行きで評価されてしまうことは多いでしょう。
それにしても「アメリカの悲劇」・・・まるで現在を描いているみたいなタイトル。
読もうかな?果たして読めるでしょうか?。
・・・人間と同じように本にもそれぞれの運命があると痛感した。当たる当たらぬは時の運。だが、長く読まれる本を世に出したい。駆け出しの私はそんなことを思っていた。・・・
長く読まれる~には、売れ行き以外に様々な意味が含まれているかと思う。
ハヤカワ、なんかカッコイイな。