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貪愛瞋憎
2024年3月30日 ブログ
貪愛瞋憎(とんないしんぞう)という言葉に出会いました。
貪愛(とんない)の心、常によく善心を汚し、瞋憎(しんぞう)の心、常によく法財を焼く。(教行信証)
・・・瞋憎の心とは、自分の思い通りにならないことに対して、怒りや憎しみの感情を抱くこと。
ここでいう善心とは、自分らしく生きたいという思いを指し、法財とは自分という存在を表す。
欲望にまかせて貪ることが、自分らしく生きたいという心を覆い隠し、そこから起こっている怒りや憎しみが自分を壊してしまう。
この貪りを生み出すのが、執着(とらわれの心)で、欲しいものが出てくると、「あれが欲しい、これが欲しい」という欲望が生じる。
そして、欲しいものが手にはいらないと怒りが生じ始め、その怒りは周囲に害を与え、ついには自分さえも壊すことにもつながってしまう。
こうした心が日常生活で湧き起ってくる中、少しでもそうならないようにしっかりと自分を見つめることが大切。・・・
ドキッ!自分自身のことを言われているような・・・。
必要としているタイミングで「出来事」や「言葉」に出会うと思っています。
もしかしたら、今までにも身近にあったが、目や心に止まらなかったのかもしれない。
何かを求めていて、気づいたのが「貪愛瞋憎」という言葉。
出会いからどう考えるか、進むか?が試される。
100兆円で何ができる?
2024年3月27日 ブログ
「100兆円で何ができる?」地球を救う10の思考実験 ローワン・フーパー 著 滝本安里 訳
・・・突然、多額の資産を手に入れた白日夢を見たとしよう。城や南の島の隠れ家を購入し、友人をすべて援助し、世界のために少しばかり良いことができる。ところが、それがとんでもない額だったらどうだろうか。一〇〇兆円を持つことになり、しかも、それを一年間で使い切ることになったら?世界のためになること・・・人間の暮らし、あるいは地球環境の保全、あるいは科学の大きな飛躍にしか使えないというルールがあったら?・・・(はじめに)
100兆円~日本の国家予算(約114兆円)に匹敵する額の使い道を検討します。
① 人類の標準を上げる(貧困の一掃)
② あらゆる病気を治す(パンデミック対策)
③ カーボン・ゼロ(二酸化炭素の排出量の大幅削減)
④ 地球の命を救え(生物多様性・絶滅危惧種を救う)
⑤ 惑星への移住(月への定住・太陽系開拓)
⑥ 宇宙人を見つける(地球外生命の発見)
⑦ わたしたちの惑星を再設計する(脱炭酸社会)
⑧ 世界を菜食主義に替える(動物製品利用を最小化)
⑨ 新しい実在を発見する(素粒子物理学の標準理論を打ち壊す)
⑩ 第二の創世記(人類並の知能を持った機械?の開発)
既存のテクノロジーを利用すれば、それぞれに必要な額が100兆円以内で可能?。
全てを行えば約1,000兆円!で賄える???。
夢がある壮大な思考実験とも思ったけど・・・一部に偏った思想的?なものが感じられないこともないが・・・。
著者の地球環境への危機感の表れかと思います。
100兆円を運用?してもっと増やす!と俗っぽく思ったが、運用方法で地球環境がおかしくなってしまっては、元も子もないかもしれないな~。
政治的決断があれば可能なことだと思うが・・・。
みんなで陰翳礼讃
2024年3月24日 ブログ
第40回目の「KANAZAWA本の森読書会」が開催されました。
課題本は「陰翳礼讃」谷崎潤一郎
7年ほど前に読んでいるが、読書会に合わせてパラパラ読み直し。
これまでで、一番多い14名の参加がありました。
それ程影響力がある本なのか・・・。
日本文化や建築美を語る上で欠かせない本書に、参加者それぞれの思いがこもったトークが交わされます。
明るく映える存在を求め、言葉も簡略化されている現代日本を危惧?。
イヤイヤ~文化の劣化ではなく、新たな方向に向かっている・・・(ハズ)。
本書が書かれた昭和初期に、西洋化がもてはやされることに対して、疑問を呈したのが谷崎潤一郎だった。
あらためて・・・「まあどう云う工合になるか、試しに電灯を消してみることだ」・・・ですか。
無慙愧
2024年3月19日 ブログ
無慙愧(むざんき)という言葉を知りました。
「無慙愧」は名づけて人とせず。名づけて「畜生」とす。⇒「慙愧」の無い者は人とはいわないのです。その様な者は「畜生」というのです・・・。
・・・仏教経典(涅槃経)にあるというスゴイ表現!。
「慙愧に堪えない」という言葉は、最大級の謝罪・反省表現?~とても恥ずかしいことをしてしまい、心から申し訳ないと思う~こと。
その「慙愧」が無いということは・・・恥ずかしくない・反省しない~よって人ではない?ということか。
「無慙愧」~難解な言葉です。
「慙」「愧」それぞれの漢字も、「畜生」も難解。
とりあえず、言葉としては知ったが。
意味を調べて、わかったような気になっているが~その真意まで理解できているかは、アヤシイものです。