ヘラクレスの寓意
日経紙連載「笑うルネサンス十選」(6)
ドッソ・ドッシ「ヘラクレスの寓意」(1536~40年ごろ)
・・・薔薇の花冠を戴いた半裸の老人(ヘラクレス)は背を向け、顔を陰に沈めて座る。奥行きの浅い空間に並ぶ人物たちは、どこか嘲るような視線を彼へ向ける。手前の男は紡錘を手にし、隣の女性は林檎を盛った皿を胸元に抱える。卓上には、世俗の悦楽を暗示するタンバリンや仮面。左上の山羊は淫欲、右端の犬は貞節を象徴するとしばしば解釈されてきた。・・・
老体ヘラクレスはエルコレ2世という若き君主。
世の中の溢れる誘惑に注意しなさい!ということらしい。(多分)
そもそも「ヘラクレスの選択」という「悪徳が誘う快楽の道」と「美徳が導く苦難の道」のどちらを選ぶ?という決断を描いており、困難を乗り越えて偉大さを手にする道を選ぶことの意味があるようです。
易きに流されがちだが、若き君主は周囲の笑みに惑わされなかった?。