百鬼園先生言行録

「百鬼園先生言行録」 内田百閒

・・・署名の百閒は私の雅号であって、本名は別にある。百閒の音を延ばして百鬼園とした名前も大分方方に使い散らした。ただ音だけの洒落であって、字の意味には何の関係もないのであるが、うがった事を考えて見たい閑人がいて、私がいつもお金に困る事を知っているものだから、借金取りが百人も来るので百鬼園と云うのかと念を押したりする。もっとたちの悪いのが考える事は、百の字を江戸っ子の訛りで読むと、最初のヒがシに響く。それで百鬼園と云うのは借金をもじったのかと聞いたりするが、凡てこれ等の解釈は私の関知せざるところである。・・・(P.158)

 

古本コーナーで見つけた百鬼園先生本。

30年以上前の古本だが、百鬼園先生作品を読むには相応しい?本熟成度合かと思います。

内田百閒を司会として百鬼園先生、フォン・ジャリバー、哈叭入道、土手之都勾当、志道三人、志保屋栄造が忌憚のない意見を言い合う、独り七人語りにニヤリ。

これだけの個性的キャラクターは手に負えませんが、百閒先生は上手に使い分けていらっしゃいます。

久しぶりの百閒先生を楽しみました。