「名画の食卓を読み解く」 (大原千春 著)という本を読みました。

食べ物ネタに興味があってタイトルだけで読み始めた本・・・。

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著者はアンティークの銀食器を扱う骨董商を営んでいて、料理・食材・食卓セッティング・食卓儀礼にとても詳しい。

何故、銀食器なのか?というのも目からウロコです。(毒殺予防・・・)

一枚の食卓風景が描かれた絵画から様々なことが想像されます。

・・・歴史・儀礼・食文化・宗教観・政治力・経済力・科学技術・芸能、そして今風でいうと婚活も含まれるといいます。

 

絵画になるくらいですから特権階級の食卓風景が目立ちましたが、以前に拙ブログにて書いた「ナイト・ホーク(夜鷹)」の解説もあり最後まで興味深かったです。

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都会の食卓(食事風景)・・・、スマートに見えるけど、飲み物以外に料理が描かれれていない。

「経済的な豊かさが生み出す人間疎外」と「大都会の孤独な食卓」を現しているといいます。

カッコいい絵だな~と思っていたのですが、なるほどそういう見方もあるのか・・・。

 

太古から食卓を大勢で囲む・・・ということは、家族はモチロンのこと、仲間作りであり、統治力・経済力を始めとする、人間社会の根源なのだなぁ~とモタモタと思う・・・。