「ユートピア」 トマス・モア著 平井正穂

アレ?名前は聞いたことがあるけど、内容はどんなンか?・・・というだけで読み出したためか、薄い本ながら2週間近く費やしてしまう。

忘却の彼方へ行ってしまった世界史の一端を、少しづつ思い出しながらだったので。

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単純にユートピア=理想郷と思っていました。

ユートピアとは「どこにも無い」という意味の造語。

アブラクサ島といわれていた土地を征服したユートパス王が大土木工事の末、ユートピア島と名付けたという。

国民は教育水準も高く勇敢で、互いに助け合い、規則正しい生活と労働を行い豊かな生活をおくる。

 

~金持による搾取はなく、人々は六時間の労働時間をエンジョイしている。

信仰は自由であり、寛容が支配的である。

人々は戦争を呪い、平和を祈り求めている。

要するに共産的な社会機構がうるわしく運営されているのだ。~(P.249解説)

 

確かに当時(15~16世紀)のヨーロッパと比べたら理想の国かもしれない。

当時のイギリス国政への批判も含まれていると言います。

しかし、細かく管理?関与し過ぎて、息苦しい感じも・・・。

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「ユートピア」が描かれてから500年近く経っているが、真の理想社会は~いまだ、どこにも無い。