「街場のアメリカ論」 内田 樹

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政治、文化、科学、経済、軍事・・・世界中に圧倒な影響を及ぼす「アメリカ合衆国」を内田節が一刀両断?。

 

アメリカ食文化の代表であるファストフードを称え?(ジャンクフードを否定しない)、対極にあるスローフード(運動)に警鐘を鳴らす視点が面白い。

 

傷つきながらも「ならずもの」を退ける、アメリカンコミックのヒーローのつぶやきに、アメリカが国際社会に対して抱いている本音が・・・「ヒーローに少しは感謝したらどうかね、キミたち」(やや上から目線)。

 

アメリカ映画に登場する子どもは、生意気で、大人の邪魔をしてばかり~なのは、ヨーロッパ源流の「子ども嫌い」文化?が根底にあるとの指摘に驚きます。

子どもは「厳しく矯正し訓育すべき野性」(P.145)だった?。

美容整形・肉体改造についても、身体は一種の乗り物(ヴィークル)であり、不都合があったら、修正したり、取り替えたりすればいいという考えが主流だとか。

すばらしい新世界」は、空想だけで描かれたのではなかったのか・・・。

 

ウチダ流の斜に構えた見方?は大事だと思う。

この本が刊行されてから10年あまりが経過していますが、遜色なく読めます。

日本は、サラに「アメリカ論」に染まってきたのかも?。