日経紙1月3日の文化面 「うたごころは科学する」 坂井修一 にて、石川県立美術館・常設展示の素晴らしさについて書かれていました。

コラムにもあるように、企画展でもないと美術館へは行くことがなかなかありません(特に地元住民は・・・)。

「雉の香炉」野々村仁清

・・・金沢の雉の香炉が優れているのは、そこに人間が投影されるからではない。飛び立とうとして前方を見つめる雄雉の美しさと厳しさ、自然のもつ静と動がみごとに封印されているからだ。首筋から尾の先まで、美しい緊張がみなぎっている。この緊張は、雉だからというものではなく、人間だからというものでもない。もっと大きなものに由来すると思われる。・・・

 

かなり前に県立美術館で、北斎の企画展があった際に見た記憶がある「雉の香炉」。

常設展は、確かに空いていたかも・・・。

他所へ持って行けば、これだけで企画展にもなり得る作品です。

そんな名品(国宝)とゆっくり触れ合えることができるという恵まれた場所。

 

香炉の作者が見つめた「もっと大きなもの」を、雉香炉を通じて見ることができるか否か?。

年の初めに緊張感。