「農業崩壊 誰が日本の食を救うのか」 吉田忠則

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著者は日経新聞編集委員。

目次・・・

プロローグ『砂上の飽食ニッポン「三人に一人が餓死」の明日』

第1部 「農業と政治」の相克 第1章 農政に挑んだ「未来の総理」 第2章「札束農政」解体への暗闘

第2部 「植物工場」悪夢と光明 第1章 誤算続きの「夢の工場」 第2章「工場野菜」大躍進へ

第3部 「企業参入」成功の条件 第1章「お試し参入」の苦い教訓 第2章「企業だからできる農業」に挑む

エピローグ 企業と脱サラと篤農が拓く農業の未来

 

第1部は興味が湧かず読むのに時間がかかる。

ただし、票田としての「政治」との関係の理解が進みました。

補助金頼りの「農業」は不自然な姿だと思っているが~改善が進むかどうか?。

 

第2部以降は、興味深いです。

農業へ華々しく参入したものの数年でひっそりと消えていく、上から目線企業の現実。

もともと疑問を持っていた6次産業化~も同様かもしれない。

現役農業者の現場力は強い!。

付箋がいっぱい入りました。

 

企業経営も農業経営もやるべき事は変わらない。

農業だから~昔からそうだから~といって、許されたり曖昧になっていることも「カイゼン」できる。

「カイゼン」しないと将来に亘る持続はできなくなってしまう。

本書では取り上げられていないが、人手不足問題が拍車をかけることになるでしょう。

技術ではなく、理念やマーケティングを含めた「経営」が重要!と説くあたりは日経らしいです。

 

「上農は草を見ずして草をとり、中農は草を見て草をとり、下農は草を見て草をとらず」『農説』