「古都」 川端康成

・・・京都呉服問屋の娘である千重子は、幼馴染の大学生、真一と平安神宮の花見に出かける。夕暮れ時、彼女はある秘密を明かすが真一は本気にしなかった。やがて夏の祇園祭の夜、千重子は自分とそっくりな娘と出会う。あなたは、いったい誰?・・・(本書カバー)

 

昭和36~7年頃の京都が舞台です。

郊外や建物は大きく変わったが、旧市内の雰囲気は現在に置き換えても何ら遜色?は無いかと。

タイトル通り、古(いにしえ)の都ですね。

会話がすべて「京言葉」なので、当初は抵抗あったが、読み進むうちに慣れてきます。

作品中に登場する老舗・神社仏閣・観光地は、モチロン現存しているので、それらを訪ね回る「古都ツーリズム」をしてみたくなりました。

オーバーツーリズムと受け取られないようにして・・・。

本作品は発刊当時も、そのように読まれたようですが~。

 

ややご都合主義?な展開かと思ったが「古都」では夢や幻が現れるのは、いつものことなんでしょうねぇ~。

古都(京都)~いいですね。(表紙絵の伏見稲荷大社(だと思う)は作中の舞台にないが・・・)

現在、周囲に漂うモヤモヤ感を一瞬でも忘れることができました。