年別アーカイブ: 2024年
古都
2024年1月18日 ブログ
「古都」 川端康成
・・・京都呉服問屋の娘である千重子は、幼馴染の大学生、真一と平安神宮の花見に出かける。夕暮れ時、彼女はある秘密を明かすが真一は本気にしなかった。やがて夏の祇園祭の夜、千重子は自分とそっくりな娘と出会う。あなたは、いったい誰?・・・(本書カバー)
昭和36~7年頃の京都が舞台です。
郊外や建物は大きく変わったが、旧市内の雰囲気は現在に置き換えても何ら遜色?は無いかと。
タイトル通り、古(いにしえ)の都ですね。
会話がすべて「京言葉」なので、当初は抵抗あったが、読み進むうちに慣れてきます。
作品中に登場する老舗・神社仏閣・観光地は、モチロン現存しているので、それらを訪ね回る「古都ツーリズム」をしてみたくなりました。
オーバーツーリズムと受け取られないようにして・・・。
本作品は発刊当時も、そのように読まれたようですが~。
ややご都合主義?な展開かと思ったが「古都」では夢や幻が現れるのは、いつものことなんでしょうねぇ~。
古都(京都)~いいですね。(表紙絵の伏見稲荷大社(だと思う)は作中の舞台にないが・・・)
現在、周囲に漂うモヤモヤ感を一瞬でも忘れることができました。
大機小機
2024年1月17日 ブログ
2024年1月16日(火)日経紙「大機小機」~大阪万博より震災復旧を~
・・・能登半島地震の被害から復旧へ向け、ただでさえ足りない人手を同地域に振り向ける工夫が求められている。一考に値するのが資材費や人件費が高騰し、財政負担が膨れ上がっている大阪・関西万博の中止か大幅縮小ではないか。万博にかける人手を被災地支援・復興事業に回せば、公益にも資する。・・・
日経新聞も万博のことを言い出した。
万博関係者の悩みは如何ばかりかと思うが・・・同じことを思っている国民も多いと思います。
予定通り開催!も理解できるが・・・。
被災地が身近なので、復興>万博の気持ちは強くあります。
ただ今は議論の時ではない。
「大機小機」に賛成します。
山椒魚
2024年1月15日 ブログ
「山椒魚」 井伏鱒二
・・・山椒魚は悲しんだ。彼は彼の棲家である岩屋から外に出てみようとしたのであるが、頭が出口につかえて外に出ることができなかったのである。今はもはや、彼にとっては永遠の棲家である岩屋は、出入口のところがそんなに狭かった。そして、ほの暗かった。強いて出て行こうとこころみると、彼の頭は出入口を塞ぐコロップの栓となるにすぎなくて、それはまる二年の間に彼の体が発育した証拠にこそなったが、彼を狼狽させ且つ悲しませるには十分であった。・・・
教科書にもある、有名な冒頭を覚えていることもあり読んでみました。
表題を含めて12作の短編集です。
物語の背景が大正から昭和初期の作品を読むと、当時の生活感や風俗が描かれていて興味深い。
物事がゆっくり進むが丁寧でもあると思います。
冒頭の山椒魚の様子は、かわいそうでもあるが、何故そうなるまで気が付かなかったのか?とも。
山椒魚は、もともと活発に動く生物ではないが、人間模様にもたとえられるかもしれない・・・。
その後、人間か何かによって岩屋から発見されるといいが、それはそれで捕獲されたりと~どうなることか。
当時の世相を描いているような気もします。
このように読書出来る環境はありがたい・・・とも思った。
犯罪(災害)
2024年1月12日 ブログ
以前のブログ記事にありました。
・・・「私たちは生涯、薄氷の上で踊っているのです。氷の下は冷たく・・・(中略)氷は多くの人を持ちこたえられず、割れてしまいます。私が関心を持っているのはその瞬間です。幸運に恵まれれば、何も起こらないでしょう。幸運にめぐまれさえすれば。」・・・
「犯罪」の序章からの抜き出し。
どうしても、震災と重ねてしまいます。
薄氷・・・は、環境や立場なのかもしれない。
その不安定な存在の上にいて、これまでタマタマ何事も起こっていなかっただけ・・・。
こう思えるのもタマタマなんです。
以前から気づいてはいたようだが、忘れていた・・・これでは意味がない。
犯罪と災害は紙一重。
エレベーターの夢をみるか
2024年1月11日 ブログ
エレベーターの4階ボタンを押すと縦移動の後に、横移動?してドアが開いた。
しかし、ここは目的の場所ではありません。
再び、4階ボタンを押して横移動・・・ドアが開くも、ここも目的地ではない。
仕方なくエレベーターを降りて歩きだすと、旅館客室のような場所が現れました。
たまたま?顔見知りの人物を見かけたので声をかけると、仕事へ行くので帰るらしい。
すぐに姿が見えなくなり、アレ?と思っていたら、再びエレベーターの前にいた・・・。
乗りかけたところで・・・変な夢はおしまい。
縦横移動の乗り物は地震の揺れが再現されたもので、周囲から人がいなくなるのは地震報道を見ている影響か?。
夢の中で無限ループに繰り返されるような・・・その為か目覚めが良くないです。
些細だが、地震の影響は至る所にある。
夢といえば「アンドロイドは電気羊の夢をみるか?」を思い出すが・・・感情のない有機アンドロイドはみないでしょう。
石川県の窓口へ義援金を送りました。
わずかだが被災地のためになってほしいです。
通常になれるか?
2024年1月8日 ブログ
松の内も過ぎて例年ならば通常モードになるのだが、今年は最初から非常時モード。
余震もなかなか治まらない~。
被災地から離れている場所では通常モードでの活動を!ともいわれているが、気持ちがそうなりません。
「普通」「通常」「日常」・・・といった、これまで当たり前に過ごしていた日々がとても恵まれていた!ということを強く思います。
「通常」~はタマタマ何も無かった~の積み重ねだった。
ウクライナやガザ・・・世界中の悲惨(人為的だが)な光景を、どこか遠くの出来事と思っていたが、目に前に現れた。
それでも現場とはやや距離はあるが・・・国内に天変地異の安全地帯は・・・無い。